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HEIDENHAINは工作機械、エレクトロニクス、オートメーションといった基幹産業向けの製品を開発、製造、販売しています。
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ハイブリッドボンディングを推し進めるHEIDENHAINのMULTI-DOF技術

精度とスループットの向上

AIシステムの開発に対応するために、半導体技術はモノリシックなチップ構造からチップレットへの移行を求められています。2020年代初頭から計算能力の急速な進歩を要求されていますが、その鍵となっているのはモジュール性と各チップレット間で機能を割り当てる技術です。特筆すべきは、チップレット化は集積化と密接に関連していることです。2010年のチップ製造では、電気的接触距離10 µm、精度1 µmが標準でしたが、現在では2 µmと 200 nmです。ヒューマノイドロボットや自動運転などを実現するためには、さらに集積化することを産業界から求められています。

しかし、チップレット化は集積化の向上だけではありません。これまでの微細化構造ではスループットの低下には譲歩していましたが、昨今の半導体メーカーでは、スループットを大幅に向上することが課題となっています。HEIDENHAINのMULTI-DOF TECHNOLOGY搭載エンコーダにより、異次元のレベルまで精度とスループットを向上することができます。

半導体製造の前工程、中工程、後工程に対応したHEIDENHAIN Dplusエンコーダ

HEIDENHAINの高性能エンコーダは、半導体製造の前工程、後工程、新たにチップレット技術に必要とされる中工程といったすべての工程で使用されています。HEIDENHAINは、この長年の経験を通じてエレクトロニクスと半導体製造独特の要求仕様と業界動向に関する専門知識をしっかりと蓄積することにより、MULTI-DOF TECHNOLOGYを開発しました。この技術を採用し主方向の測定軸に加え、最大6自由度を測定できるエンコーダには、“Dplus”という名称がついています。

200 nmよりも優れた位置決め精度を実現するMULTI-DOF技術

MULTI-DOFエンコーダは、多自由度を測定することにより実際には避けることができない誤差を検出し、それを補正することができます。製造および組み立て公差は言うまでもなく、直線軸のガイドウェイ精度における熱の影響や真直度などです。このデータを収集することにより位置決め精度と動的性能を同時に向上することができます。最も簡単な構成のMULTI-DOFソリューションである、2自由度測定が可能なオープンタイプリニアエンコーダLIP 6000 Dplusでさえ、 最大5 kUPHで1 µmよりも優れた位置精度を達成することができます。測定自由度を増やすにつれて精度を向上できるため、現在の 200 nmよりも優れた位置決め精度の達成も可能です。

シングルソースで理想的な製造システムを構築

この向上した精度と動的性能を活用するために、製造装置は通常のHEIDENHAIN LIP 6000が必要とする標準要件を満たすだけで十分です。MULTI-DOF TECHNOLOGY搭載のDplusエンコーダの取り付けと取扱いは、従来のエンコーダと同じです。HEIDENHAINは、ユーザーのアプリケーション上でエンコーダの絶対精度を完全に再現するソリューションを提供することができるため、実際にはDplusエンコーダの方が利便性に優れているかもしれません。HEIDENHAINが提供する、このTRANSFERABLE ACCURACYコンセプトにより、エンコーダは取付け状態、傾斜荷重、そして振動、急激な荷重負荷、温度変動などの外的要因に関係なく、要求精度を達成し、精度と性能の両方を向上することができます。ETELの高性能モーションシステムは、HEIDENHAINエンコーダ、高出力ダイレクトドライブモータ、高性能モーションコントローラとポジションコントローラ、先駆的な除振ソリューションを組み合わせることにより、前工程プロセス監視、アドバンスドパッケージ、コンポーネントテストなどの様々なアプリケーションのプラットフォームを構築します。

EnDat 3インターフェース: 将来の製造デジタル化に対応

HEIDENHAINのEnDat 3インタフェースにより、MULTI-DOFアプリケーションは多くのメリットを得ることができます。主なメリットは、全測定軸の位置値を計算し、ケーブル1本で送信できることです。EnDatのシステム情報も送信できるため、電子IDラベルによりエンコーダと上位システムに関する情報を送信し、製造装置メーカーが上位システムのデータストレージを実装している場合、エンコーダと上位システムの設定を自動化することが可能です。また、EnDat 3では、エレクトロニクスや半導体製造の製造システムにおいてモーションコントローラやポジションコントローラに温度センサ、状態監視、予知保全のデータを送信することにより、外部センサとオンライン診断を統合するといった多くのメリットを得ることができます。

多自由度測定により誤差を補正: HEIDENHAINのMULTI-DOF技術により、200 nmよりも優れた位置決め精度を達成
精度の限界を打ち破るHEIDENHAINソリューション:MULTI-DOF 技術により最大6自由度を測定
アドバンスドパッケージとハイブリッドボンディングといった半導体製造 後工程の精度を向上: HEIDENHAIN Dplusエンコーダが新たな可能性をを引き出す
直線2軸測定用LIP 6000 Dplus: ±45°の斜線目盛のトラック2つを使用して主方向とその直交方向を測定
ピッチ測定用の簡単な構成:Dplusスケール1本と走査ヘッド1個で構成されるLIP 6000 Dplusと、それに並行して配置した2個のGAP走査ヘッドとGAP測定ミラー1本によりY軸を中心とした回転偏差を測定
全6自由度測定を1平面で実現するソリューション: Dplusスケール1本と走査ヘッド2個で構成されるLIP 6000 Dplusと、それに並行して配置した合計3個のGAP測定ヘッドとGAP測定ミラー2本
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