HEIDENHAIN ECA 4000の機能安全バージョン
工作機械でトルクモータを使用する際、コントロールカテゴリSIL 2(EN 61 508)やパフォーマンスレベル"d"(EN ISO 13849)に適合した安全アプリケーション用エンコーダを使用しなければならないことがよくあります。回転軸は1台のエンコーダのみで操作されることがほとんどであるためです。組込み型角度エンコーダECA 4000の機能安全バージョンは双方向インターフェースEnDat 2.2を搭載し、安全制御装置と組み合わせてシングルエンコーダシステムとして使用することができます。
しかし、安全にはデータインターフェースだけでなく、エンコーダの機械的接続も関係します。安全な機械的接続の検証は工作機械メーカーにとって大変コストがかかる作業です。アブソリュート組込み型角度エンコーダECA 4000機能安全バージョンによって、HEIDENHAINはこうした検証作業を従来より大幅に簡単にしています。これは、安全アプリケーション用ECA 4000の機械的故障除外を型式試験の枠内において幅広いアプリケーションで確認しているためです。それゆえ、あらゆる運転条件下で保証しています。例えば、シャフトやフランジの材質と表面の特性、ねじの長さ、ねじの緩み止め、締付けトルクなどを定義しています。
組込み型角度エンコーダECA 4000は、各種取付け径から選択でき、形状も2種類あります。目盛ドラムECA 4400は、しまりばめにより芯出しと取付け軸への固定をします。安全設計に機械的故障除外を要求しない場合、しまりばめは必要ありません。この場合、3点芯出しが可能な高精度目盛ドラムECA 4402を使用できます。位相角測定装置PWM 20と組み合わせた取り付け操作ガイドにより、調整が簡単かつ安全に行えます。例えば、走査ヘッドと目盛ドラムの組み合わせが取付け径に対して適正かどうかの検査が可能です。インターフェースユニットEIB 2391Sにより、ECA 4000はDRIVE-CLiQ * インターフェースによる安全アプリケーションでも使用することができます。
*DRIVE-CLiQはSIEMENS AGの登録商標です。