HEIDENHAINのDplus: ロボティックス、エレベータ、半導体製造における新しい可能性
多次元のモーションフィードバックが可能なHEIDENHAIN エンコーダにはDplusという名称が付いています。この機能が加わることにより、高精度ロボット、協働ロボット、エレベータのブレーキ常時監視、ハイブリッドボンディングの微細化技術、その他エレクトロニクスや半導体製造といった、様々なアプリケーションにおいて新しい可能性が引き出されます。
インダクティブ式デュアルエンコーダKCI 120 Dplusによりロボットジョイント部の減速機から回転位置をフィードバックできます。このデュアルエンコーダは2つの目盛ディスクと2つの走査ユニットで構成されています。ロボットジョイント部の減速機から回転位置を測定することにより、動的なロボットにおける設計上の不確かさを補正することが可能です。例えばTCP精度を向上することができます。その他にも機能安全に対応したEnDat 2.2インターフェースにより協働ロボットなどの安全アプリケーションにも最適です。
エレベータ用エンコーダKCI 419 Dplusは、エレベータ制御.に必要な位置フィードバックだけでなく、ブレーキストロークの常時監視を行い運転の信頼性を向上することができます。このデータをもとに後続電子機器はブレーキが解放中か制動中であるかの状態や、ブレーキ摩耗の程度を検出することができるため、ブレーキ監視用のマイクロスイッチを必要としません。KCI 419 Dplusはモータとブレーキの近くに設置できるため温度監視も行うことができ、システムの稼働率と信頼性を向上できるメリットもあります。
HEIDENHAIN MULTI-DOF TECHNOLOGYを搭載したリニアエンコーダLIP 6000 Dplusは、主方向の直線軸とその直交方向も同時に測定することにより高精度位置測定が可能です。これによりストロークが長くなるほど影響が大きくなる複数方向で発生する誤差を補正することができるため、精度を向上することができます。Dplus目盛に同じ型式のDplus走査ヘッド複数を使用したり、複数のリニアエンコーダLIP 6000 Dplusを組み合わせて使用することにより、最大6自由度測定を実現できます。これにより著しく精度を向上することができるため、ハイブリッドボンディングをはじめとする微細化技術で効果を発揮することができます。